ネコちゃんの避妊手術について
仔ネコのかわいらしさって、格別だと思うんです(勝手な主観です)
鳴く声も じゃれる手も ゴロゴロいうのも 寝てる姿も…
そして、成長はあっという間。
ワクチンを打って、次に診察でお会いする時にはシャア~って言われちゃったりして、軽くへこむ日もあります
でも大好き
そんなかわいいネコちゃんが、ある日突然いつもと違う情熱的な大きな声でニャーオ オーン
やたら甘えん坊になって、お尻をフリフリするのはそう、発情がきている兆候です
ネコちゃんの発情はワンちゃんと違い、出血はあまりみられません。気付かず発情中にお外に出してしまうと、たった1回の外出でも妊娠して帰ってくることはよくあるお話です。
交配を望まないのなら、きちんと避妊手術をしてあげることをお勧めします。
避妊手術をすることでホルモンバランスが変わり、太りやすくなるというデメリットはあります
その反面、将来的に子宮蓄膿症になるリスクはなくなりますし、乳腺腫瘍になるリスクもぐっと下がると言われています
そして、ニャオーンと大きな声で鳴くあの行為もなくなります。
当院では、生後3か月を過ぎた段階で手術をお受けする態勢をとっています。
(手術は早い方がいいのですが、3か月以前では肝臓や腎臓の生育がまだ未熟で麻酔をかける負担が大きいと考えています。)
ここからは、まじめなお話ですが、当院長のオペのこだわりをご紹介
手術には電気メスを使い、出血量をできる限り少なく済むよう配慮しています。
実際、毎回私はそばで手術を見ていますが、ほとんどが無出血です
だからこそ、入院なしの日帰り手術が基本です。「帰ってからぐったりしてきちゃう。」とか「帰ったら出血が・・・!」なんて心配もありません。
それから常に、”傷口はなるべく小さく”を心がけており、ネコちゃんの術創へのストレスを最小限に抑えられるよう努力しています
また、一般的な縫合法とは異なる特殊な皮内縫合をして、キレーイに皮膚をくっつけてしまいますその上で、念のために2針ほど外側の皮膚を縫合しています。
野良ネコちゃんや、どうしても抜糸に連れてくることができそうにない怒りんぼなネコちゃんの避妊手術の場合は、ぜひ一度ご相談ください。
下写真は、発情中のネコちゃんの避妊手術後の術創です。
発情中は血管が拡張して子宮は本来の2倍ほどの太さになり、切開する幅も通常の子より大きくなりますが、それでも1円玉の1の数字ほどの切開創です
傷口は小さいですが、どの子も必ず卵巣子宮全摘出術を行っています。
せっかく手術をするのに、卵巣を残しておいていいことは何もありません
もちろんですが、手術・術後の経過には個体差があります。状態によっては、こうはいかない時もあります。が、
私たちは決して慢心せず、どんどん技術アップできるよう日々勉強を重ねます!
皆さんとともに、快適なキャットライフの応援を